ジュナに啓示を与える謎めいた人物バガー・ヴァンスを演じる。1968年ペンシルバニア州フィラデルフィア生まれ。ラップ・アーティストとしてのDJのジャジー・ジェフと組んでヒットチャートのトップに君臨した。二人は何枚ものプラチナ・アルバムを発表し、二つのグラミー賞と三つのアメリカン・ミュージック・アワードを含む数多くの賞に輝いている。一方で、1991年からテレビのコメディ・シリーズ“The Fresh Prince of Bel Air”に出演して人気を博し、ゴールデン・グローブ賞にノミネート。1992年に『ハート・ブレイク・タウン』(1992)でスクリーン・デビューを果たした。続いて『メイド・イン・アメリカ』(1993)、ストッカード・チャニング共演の『私に近い6人の他人』(1993)で批評家からも好評を得、『バッドボーイズ』(1995)でブレイク。ローランド・エメリッヒ監督のSFアクション大作『インディペンデンス・デイ』(1996)、バリー・ソネンフェルド監督、トミー・リー・ジョーンズ共演のSFコメディ『メン・イン・ブラック』(1997)で人気スターぶりを証明した。その後、ジーン・ハックマン共演の『エネミー・オブ・アメリカ』(1998)、『ワイルド・ワイルド・ウエスト』(1999)に主演。レコーディング活動も続けており、1998年に初のソロ・アルバム“Big Willie Style”を発表してグラミー賞を受賞。1999年にはイメージ賞からエンターテイナー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。
■マット・デイモン(ラナルフ・ジュナ)
戦争によって人生の方向を見失った青年ラナルフ・ジュナを演じる。1970年、マサチューセッツ州ボストン生まれ。ハーバード大学で英文学を専攻し、在学中から舞台に立った。1988年に『ミスティック・ピザ』でデビューし、『青春の輝き』(1992)、ウォルター・ヒル監督の『ジェロニモ』(1993)などに出演。『戦火の勇気』(1996)で湾岸戦争で起きた事件に苦しむ若い兵士を演じて注目され、ジョン・グリシャムのベストセラー小説をフランシス・フォード・コッポラが映画化した『レインメーカー』(1997)の主役に抜擢された。親友ベン・アフレックとともに執筆した『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(1997)でアカデミー賞オリジナル脚本賞を受賞したのは有名。ガス・ヴァン・サントが監督したこの作品は作品賞を含む7部門で候補に上り、デイモンは主演男優賞でもノミネートされた。有名になる前にキャスティングされたスティーブン・スピルバーグ監督の『プライベート・ライアン』(1998)では行方不明の兵士ライアンに扮し、『ラウンダーズ』(1998)ではエドワード・ノートンと共演。アンソニー・ミンゲラ監督の『リプリー』(1999)でもタイトルロールを演じ、ケビン・スミス監督の『ドグマ』(1999)ではアフレックと共演して天使に扮した。この後、ビリー・ボブ・ソーントンがメガホンをとった『すべての美しい馬たち』が公開予定。アフレックとともに設立したポール・ストリート・プロダクションで製作する第1弾“The Third Wheel”にカメオ出演した後、ロバート・ラドラム原作の“The Bourne Identity”の準備に入っている。
■シャーリズ・セロン(アデール)
ジュナの元恋人でサヴァンナいちの富豪の娘アデール・インヴァゴードンを演じる。1975年、南アフリカ生まれ。父はフランス系、母はドイツ系。ミラノやパリでモデルとして活躍していたが、女優を目指して1993年にロスに移住。ジィイムズ・スペイダーらと共演したダーク・ユーモアいっぱいの犯罪ドラマ『トゥー・デイズ』(1996)で映画デビューを飾った。さらにトム・ハンクスの監督デビュー作『すべてをあなたに』(1996)に出演。アル・パチーノ、キアヌ・リーブス共演の『ディアボロス 悪魔の扉』(1997)、ウディ・アレンの『セレブリティ』(1998)、ファミリー・ムービー『マイティ・ジョー』(1998)と、わずか3年で売れっ子女優に成長した。1999年にはジョン・アービングの小説をラッセ・ハルストレム監督が映画化してアカデミー脚本賞と助演男優賞を受賞した『サイダーハウス・ルール』、ジョニー・デップの妻を演じた『ノイズ』、ジョン・フランケンハイマーのメガホンでベン・アフレックと共演した『レインディア・ゲーム』の3本に出演。この後、ロバート・デ・ニーロ、キューバ・グッディングJr.と共演した『ザ・ダイバー』と、マーク・ウォルバーグ、ホアキン・フェニックスと共演した“The Yards”が公開予定。ウディ・アレンの新作、ビリー・ボブ・ソーントン、パトリック・スウェイジ共演の“Wakin' Up in Reno”、キアヌ・リーブス共演の“Sweet Novenber”も控えている。
もう一人の実在のプロゴルファーで、秀才タイプのボビー・ジョーンズを演じる。ミネソタ州出身。ガスリー劇場で演技を学んだ後、1989年にロスに移り、モリエールの『タルチュフ』で舞台デビュー。ジョン・パトリック・シャンリーの“Danny and the Deep Blue Sea”のサンタモニカ公演でのタイトルロールなど、舞台を中心に活動してきた。映画ではインディペンデント作品“Kate's Addiction”に出演。「犯罪捜査官 ネイビー・ファイル」、「メルローズ・プレイス」、「フレンズ」などシリーズへのゲスト出演などテレビでも活躍している。メジャー映画への出演はこれがはじめて。
■レイン・スミス(グラントランド・ライス)
出演した主な映画は、シドニー・ルメット監督の『ネットワーク』(1976)と『プリンス・オブ・シティ』(1981)、ジェリー・シャッツバーグ監督の『忍冬の花のように』(1980)、ジェシカ・ラング主演の『女優フランシス』(1982)、ジョン・ミリアス監督の『若き勇者たち』(1984)、ロバート・ベントン監督の『プレイス・イン・ザ・ハート』(1984)、ニック・ノルティ主演の『ウィーズ』(1987)、メル・ギブソン主演の『エア・アメリカ』(1990)、『エディ・マーフィーのホワイトハウス狂騒曲』(1992)、『飛べないアヒル』(1992)『いとこのビニー』(1992)など。テレビ出演も多く、ミニ・シリーズ“The Final Days”ではリチャード・ニクソンに扮してゴールデン・グローブ賞にノミネート。最近ではケーブルテレビの“Inherit the Wind”でジャック・レモン、ジョージ・C・スコットと共演している。また、ニューヨークとロスの舞台でも活躍しており、デヴィッド・マメットの『摩天楼を夢みて』のブロードウェイ公演ではドラマ・デスク賞に輝いた。