これまで順風満帆にキャリアの道を歩んできた幼ななじみの3人の若者が、再会してはじめて直面する心の迷い。揺らぎ始める自信と信条。3人は友情と愛情が錯綜する三角関係の中で自分自身と向き合い、自分が本当に信じる生き方を選び取っていく。
人生で何より大切なのは「Keeping the Faith」―思い続けること。どんな時にも変わらぬ“一生もの”の友情と愛情。ノートンはユーモラスなシチュエーションとシリアスなドラマを見事に重ね合わせ、単なるロマンティック・コメディとはひと味もふた味も違うリアルで小粋なラブ・ストーリーを作り上げた。監督・主演(ブライアン役)のほか、製作も手がけることになったノートンは、ジェイク役を『メリーに首ったけ』のベン・スティラーに打診した。脚本家としてエミー賞受賞経験があり、ジェネレーションXムービーのヒット作『リアリティ・バイツ』の監督としても知られるスティラーなら、この作品が持つシリアスな要素とコミカルな要素をうまくミックスしてくれると考えたからだ。そして、アナ・バナナ役にはテレビの人気ドラマ「ふたりは最高!ダーマ&グレッグ」でゴールデン・グローブ賞を獲得して人気急上昇中のジェナ・エルフマンが選ばれた。ノートンが、「キャサリン・ヘプバーン、キャロル・ロンバートを思わせる最高のコメディエンヌ」と絶賛する彼女。明るく溌剌としたキュートな個性は、同性からも好感度大。特別美人ではないけれど、恋に仕事に前向きで、バイタリティの中に女の子らしいもろさも覗かせる―。そんなアナのキャラクターをにぴったりハマって、チャーミングに映画を彩っている。
1965年11月30日、ニューヨーク生まれ。コメディ俳優である両親の影響で、ショー・ビジネスの道を志す。UCLAで舞台芸術を学んだ後、1985年に“House of Blue Leaves”でブロードウェイ・デビュー。舞台に立つかたわら、初めての監督作となる『ハスラー2』のパロディ、“The Hustler of Money”を撮る。この短編コメディが「サタデー・ナイト・ライブ」で放映され好評を博し、番組の出演者兼アシスタント・ライターに抜擢。その後、MTVで「ベン・スティラー・ショー」を製作。優れたコメディの脚本が高く評価され、スティラー以下脚本スタッフはエミー賞を受賞。また、スティラーは自分の映画製作会社レッド・アワー・フィルムズを持ち、『ザ・サバーバンズ』(1999・未)などを製作。監督としては、長編デビュー作となった『リアリティ・バイツ』(1994)がジェネレーションXムービーの傑作と批評家に絶賛された。他の監督作品に『ケーブル・ガイ』(1996)がある。出演作としては、『メリーに首ったけ』(1998)『太陽の帝国』(1987)『想い出のジュエル』(1989)『ステラ』(1990)『アメリカの災難』(1996)『ゼロ・エフェクト』(1998・未)『ミステリー・メン』(1999・未)などがある。最新作には、ロバート・デ・ニーロと共演する“Meet the Parents”(2000)や“Nobody Know Anything”(2000)がある。さらに2001年には監督・主演作“Zooalander”を企画中。
■ジェナ・エルフマン
1971年9月30日、ロサンゼルス生まれ。CM出演から女優業をスタートさせ、各種有名企業のコマーシャルを何十本もこなす。その後、高名な演技指導者ミルトン・カッツェラスに師事して演技を学び、才能が花開く。1997年から人気TVドラマ「ふたりは最高!ダーマ&グレッグ」にダーマ役で主演。この演技でゴールデングローブ賞を獲得し、エミー賞にもノミネートされた。映画、TV出演に加え、二人芝居の一幕物舞台“Visions and Lovers:Variations on a Theme”では、ミゲル・フェラーと共演し、批評家に激賞された。映画デビューは、リチャード・ドレイファス主演のコメディ映画『Dr.ジャガバンドー』(1997・未)。他の映画出演作品にジョン・キューザック、ミニー・ドライバーと共演した『ポイント・ブランク』(1997・未)、ロン・ハワード監督の『エドTV』(1999)などがある。次回作『Town and Country』(2001/日本未公開)では、ウォーレン・ビーティ、ダイアン・キートン、ゴールディ・ホーンらと共演する。なお、アナのオフィスの向かいにあるビルの一室で、昼下がりの情事にいそしんでいる“カサノバ”氏は、ジェナ・エルフマンの実生活での夫、ボーディ・エルフマン(父は監督、俳優のリチャード・エルフマン、叔父は作曲家のダニー・エルフマン)である。
映画・舞台・TVと豊富な出演経験を持つ名女優。映画『奇跡の人』(1962)で、アニー・サリバン役を演じ、アカデミー賞を受賞。舞台でも同役でトニー賞を受賞した。『女が愛情に渇くとき』(1964)ではイギリス・アカデミー賞を受賞。『戦争と冒険』(1972)でもゴールデングローブ賞を受賞。1999年のTVムービー「Deep in My Heart」ではエミー賞を受賞している。『卒業』(1967)『愛と喝采の日々』(1977)『アグネス』(1985)ではアカデミー賞にノミネートされている。舞台では、ヘンリー・フォンダと共演したデビュー作「Two for the Seesaw」でトニー賞を受賞。その他の出演作に『サイレント・ムービー』(1976)『エレファント・マン』(1980)『ガルボトーク/夢つづきは夢』(1984)『トーチソング・トリロジー』(1988)『ハネムーン・イン・ベガス』(1992)『アサシン』(1993)『大いなる遺産』(1997)『G.I.ジェーン』(1997)などがある。